物乞いとポルカ

ポルカへのご支援、ありがとうございます*

 

 ポルカについて

ポルカを知らない人のために簡単に説明します。
この部分は、知ってる人は丸々飛ばしてくださいね。
大事なのは次から。

 

ポルカは、簡単に言ってしまうと、自分のやりたいことを実現するために友達からお金を集めるスマホアプリで、「クラウドファンディング」という仕組みの一種。

クラウドファンディングはまず、
・こんなモノを作りたい!
・みんなで使える○○が欲しい!
・~に挑戦したい!
みたいな自分の企画を立てて、インターネットを通じてお金という形で応援を募る。企画者はお金を受け取る代わりにお金をくれた支援者へ”リターン”というお返しを提供する。(期限までに目標金額に達しないとお金をもらえないものもあり、そこらへんはいろいろパターンがある。)リターンは、もらったお金を使って作られたモノ本体だったり、場所の使用権利だったりと、企画者のアイディア次第。おそらく、魅力的なリターンほど支援は集まりやすい。

ただ、これまでのクラウドファンディングは不特定多数の人からの支援を受け取るものだったけど、ポルカは支援者になれる人が友達に限定されているのが特徴。だから「フレンドファンディングアプリ」。

ポルカって物乞いじゃん…?

さて、ここからが本題。

私が最初にポルカを知ったのは今年の8月で、知り合いが企画を立てていて、その時はなにも考えずに500円支援した。その後、もう1件、また500円。

そこでふと、自分ならポルカで企画を立てるかどうか考えたときに「あれ、これって物乞いと同じじゃないか?」と思った。
支援したことには抵抗がなくて、むしろ応援の気持ちで「この人のためなら500円くらいなんてことないよ!ほいほい!」って思っていたのに。

クラウドファンディングなら、企画そのものや、リターンがそれなりにしっかりしていないと炎上することもある。

だけどポルカは友達限定だから、「友達だから、支援する」という要素が強くて、大事なのはリターンではなく、普段からのリアルでの信頼関係だと、私は思ってる。
ただ、だからこそ、それって友達の優しさに漬け込むように感じてしまったし、お金で切れる縁もありそうで、使おうと思えなかった。

繰り返すけど、それでも支援することは嫌じゃなかった。だって500円なら、スタバで寄り道するのを1回だけやめたらいいだけだから。

物乞いに出会った話

そんなタイミングで、9月の後半2週間、フィリピンに留学に行ったのだけど。

私が行ったセブ島は、インスタでもよく見かける、素敵なリゾート地。一方でセブ島にはスラムやゴミ山もあるし、ストリートチルドレンもたくさんいる。私が住んでいた場所は庶民的なエリアだった。庶民的な普通のスーパーや小さめのショッピングモールのすぐ近くで、すごく治安が悪い所ではなかったけど、良いとも言えない場所だった。夜には寮の玄関前にストリートチルドレンが寝ていた。

 

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学校の前の道。この時は車も人も少ない。

 

セブでの最後の日、お昼前のクラスが終わり学校の外を歩いていた時。

突然、道に座り込んでいた女性が通りかかった私に向けてカップを差してきた。それはほんの短い時間だったけど、女性と目が合って、それから女性が赤ん坊を抱いているのが見えた。カップのなかには数枚のコインが入っていて、私に向けて「ここにお金を入れて」と女性がカップを揺らすとコロッと鳴った。

私はその時、1枚のコインも持ち合わせていなかったから、そのまま通り過ぎるほかなかったのだけど、すごくドキドキして、部屋に戻ってコインを取り出してポケットに入れた。

もう一度外に出ると、もうその母親はいなかった。

 

ストリートチルドレンや物乞いに与えるべきじゃない。」

 

なんとなくそう聞いたこともあったし、別に彼女にあげようと思ってコインを持ってきたわけじゃない。物乞いビジネスというものがあることも知っていた。

だけど、あの赤ちゃんには将来どんな未来が待っているのかと考えだしたら止まらなくなった。そして、行儀が悪いと思いつつ、スマホで貧困について調べながら昼食をとった。

知れば知るほど、貧困や物乞いは複雑な背景がある課題に感じた。

一方で、あの赤ちゃんが今この瞬間にも餓えて死んでしまったらどうしようと思わずにはいられなかった。

目から鱗が落ちた話

その日の夜、セブ最後の夜を楽しむためにバッチメイトと二人で素敵なレストランに行った。

2人で度数低めのワインを1本空けたくらいで、お互い本当によくしゃべった。

「私たちは日本に生まれたってだけで実はもう何かしらのチャンスをつかんでたんだって思ったし、それなら、私が募金をすることで誰かのチャンスになるかもしれないって思ってしまった」
そんなことを私が言ったとき、友達が「大事なのは信頼関係だと思う」って話をしてくれた。
「だって、もしも自分の友達が『お金がなくて何も食べてない』って言ったら、『え!とりあえず、いいからウチ来なよ!!』ってなるよね。」と。

彼女のシンプルなこの考え方がすごく好きだった。

それに、これを聞いて「あぁそっか、だからポルカで友達にお金をあげることには抵抗感がなかったのか。ポルカと物乞いは違うな」と腑に落ちた。

それに、ポルカでは「頑張ってね」という気持ちの表現方法が送金であり、受け取る側もその気持ちを受け取っている。お金は気持ちを可視化する手段にすぎないのかもしれない。

ポルカには、ただのギブアンドテイクとは違う感覚がある。

ポルカをやってみて

そうは言っても、やっぱり自分がポルカでお金を集める側になるまでにはちょっと勇気がいった。

だって、まずはお金がほしいなら第一に自分でなんとかするべきだと刷り込まれてきた。また、少なくとも今回設定した5000円という金額は親に頼んでもいいし、1日あれば自分でバイトで稼ぐことができるレベルの金額だった。

でも、私はとりあえずポルカを使ってみたかった。

加えて、ちょうどセブから帰ってきたタイミングで、以前支援した友達からの活動報告とリターンが届いた。これが自分でも予想外なほど嬉しかったっていうのもかなり大きい。

もちろん企画の時に書いたことも全部リアルで、切実に少しでもいいから助けてもらえたらありがたかった。
事実、支援をしてもらって本当に助かった。

実際にやってみて、ポルカはなんかすごく楽しかった。

誰かが支援をしてくれた瞬間、他のSNSのいいねやコメントがついた時とは少し違う気持ちになる。

それから、前に自分が支援した人が今度は私を支援してくれたのだけど、まるでお金をシェアしているみたいな気持ちになった。

あの時私が払ったお金が、一度相手のお財布を通ってまた私のところにやってきたような。

支援金の使い道

今回、本当にありがたいことに目標を上回るご支援をいただきました。

そこで、支援金の30%を、卒業旅行で行くつもりのミャンマーに関係がある、ロヒンギャ難民を支援するために募金することにしました。

それから、これはちょっと確約はできないのですが、もしも余裕があれば、私なりにロヒンギャ難民について調べてまとめたものをお返しのお手紙に添えたいなと思います。

 

今後、友達がポルカでもなんでもいいけど、なにかやりたいことがあったら、なおさら迷いなく支援すると思う。それだけでも、ポルカやってみて良かったな。

 

おわり。

 

おまけ

↓ 友達が募集中のポルカの企画
秋田からソーシャルイノベーションフォーラム2017に参加させてください!!! - polca(ポルカ)

↓ ロヒンギャ難民について
「家族11人殺された」ロヒンギャ少年の悲劇 | アジア諸国 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準

↓ いいなって思った支援
スポンサー(里親)で子どもを支援 認定NPO法人チャイルド・ファンド・ジャパン

↓ ポルカ
polca(ポルカ)- フレンドファンディングアプリ